空気圧シリンダは駆動タスクの実行に使用されます。ただし、すべての駆動タスクが標準シリンダによって実装できるとは限りません。そのため、個々の要件が特に厳しい複雑な駆動タスクでは特殊空気圧シリンダが必要になることがよくあります。
Festoではタンデムシリンダ, 多位置シリンダなど、あらゆる駆動タスクに適した製品をご用意しています。
標準的な空気圧シリンダは多くの部品(ピストン, ピストンロッド, シリンダチューブなど)で構成されており、幅広いアプリケーション分野と用途向けに生産されています。空気圧シリンダはたとえば、複動か単動、またはさまざまな形式の終端位置クッションによって異なります。
しかし、なぜ異なる設計の空気圧シリンダが必要なのでしょうか?アクチュエータ用のシリンダの形状またはサイズの要件が非常に特殊な場合、特殊空気圧シリンダが使用されます。特殊シリンダは通常、標準シリンダとは形状やサイズが異なります。わずかな違いで標準的な空気圧シリンダを特殊空気圧シリンダに変えることができます。
多位置シリンダには2種類の異なる機能原理があります。1つは2本のシリンダがキットで相互に接続され、それぞれのピストンロッドが反対方向に伸びる空圧式多位置シリンダです。こちらのタイプは制御とストロークのパターンで最大4箇所のポジションを取ることが可能です。2つめは異なるストロークで直列に接続された2〜5本のシリンダで構成されています。このタイプでは1本のロッドのみが見える状態でそれが一方向に様々なポジションに移動します。
タンデムシリンダは小型空気圧シリンダをタンデムに配置することで定義されるデザインのシリンダです。最大4つのピストンを直列に接続してシリンダの力をアナログ式に何倍にも倍増させることができます。発生する推力はピストンロッドに伝達され使用可能になります。結果として生じる推力はストローク全体にわたり、エンドポジション到達直前5mmまで適用されます。位置検出にはストロークが見える1段目のシリンダが使用されます。
両方向の推力を2倍にするために、DNC型の同一サイズのプロファイルパイプシリンダを2本並べたものです。DNCシリンダを採用することで取付インタフェースがISO 15552規格準拠になります。つまりピストンロッドシリンダ DSBxとDNC の取付金具とピストンロッドアクセサリがこれまでと同様に使用できるということです。タンデムの両方のプロファイルシリンダにはマグネット式のピストンが装備されており、近接センサでこれを検出させることが可能です。近接センサは追加のコンポーネントなしでセンサ溝の1つに簡単かつ確実に固定されます。可変エアクッションにより衝突エネルギーを確実に吸収可能です。DNCTのストロークは最大500mmの範囲で自由に選択でき、標準仕様以外に周囲温度120℃までの高温仕様もあります。その他のバリエーションについてはお問い合わせください。