Doypack®のブランドは50年以上にわたって実用的なスタンドアップバッグを代表する存在です。この特許はメカトロニクスとIndustry 4.0を念頭に充填・包装機のたゆまぬ開発を続けたフランスの企業、Thimonnier社が有しています。Festoの空気圧および電気オートメーション技術はこのための確固たる基盤を提供します。
フランスの機械メーカーであるこの会社はメカトロニクスやデジタル化への取り組みですでに多くの賞を受賞しており、フランスが推進するIndustry 4.0構想「Industrie du futur」の大きな期待の1つとなっています。Thimonnier社は売上高の15%を研究開発に投資していることで支えられる革新力により包装技術のグローバルマーケットリーダーとして年平均10%の売上高成長を継続的に達成しています。
Lyon地方に拠点を置く同社の歴史は長く、誇り高いものです。その物語はBarthélemy Thimonnierが世界初のミシンメーカーとなり、そして会社の歴史的な出発点となったことに始まります。1830年に、同社は特許を取得したベーシックモデルのミシンであるCouseuseを開発しました。1950年代、同社はファッションデザイナーからPVC製の防水レインコートの製造を依頼されました。
「当時、マネージングディレクターだった祖父のLouis Doyenは従来のミシンではこの課題に対応できないことをすぐに理解しました。そこで彼はミシンに高周波発生装置を付けてPVCフィルムを溶接していました。」(Sylvie Guinard:現CEO) それから約10年後、このフレキシブルな材質の溶接がDoypack®の基礎となりました。
Doyenは1963年にスタンドアップバッグの特許を取得し、それ以降、同社はフレキシブルな材料の充填およびパッケージング技術のスペシャリストに成長しました。「Doypack®は未来を示すパッケージ技術です。これらの高品質なスタンドアップバッグには多くの利点があるためメーカーや消費者に人気があります。そしてスタンドアップバッグはブランド広告の効果的なマーケティングツールになります。」(Ginard) このパッケージは軽量で多くの素晴らしい特長を備えています。「例えば再封が可能であること、物流面での効率が良いこと、ハンドリングが容易であること、視覚的にも美しいことなどです。」
市場が待ち望んでいたThimonnier社の機械の1つがSF102です。このスクリューキャップ付Doypack®パッケージ用の充填・シール機は操作が簡単でフレキシビリティがあり、清掃やアクセスも容易で設置面積も小さくなっています。コンポート, ベビーフード, 乳製品, フルーツジュース, スープやソースのほか、液体洗剤やクリーニング製品, 液体石鹸, クリームやシャンプー, さらにはエンジンオイルなどのメーカーに人気があります。
スタンドアップバッグが供給された後、Festoの薄形シリンダADNGFがこれらを充填ステーションに搬送します。適正な充填量は顧客の要望に応じて電磁流量計または質量流量計の測定や定量ポンプなどを用いて決定されます。次のステーションではスタンドアップバッグにスクリューキャップをねじ込みます。FestoのスイベルモジュールDSM-Bは充填・密封されたスタンドアップバッグをコンベヤ上に搬送します。
VTUGバルブターミナルはSF102の全ての空気圧機能を制御します。このバルブターミナルは小型、コンパクト、大流量でIO-Linkを搭載しています。センサとアクチュエータの組み合わせを規格化された非シールドケーブルを使ってIO-Link経由でシンプルに配線することで材料費, 物流コスト, 時間の削減ができます。このためこの接続技術により取り付けが簡単になります。
「この最新の接続技術によりFestoはFestoの包装機を大幅にアップグレードしており、私たちはIndustry 4.0に向けて一歩踏み出すことができます。」(Pierre Gualino:開発部門責任者補佐) 空気圧調質機器のために、設置されたFesto MSシリーズのサービスユニットには食品に直接触れるためのファインフィルタ, マイクロフィルタ, 活性炭フィルタが装備されています。このように、Thimonnier社の機械は食品の最高品質を保証するための最良の設備が整っています。
5リットルまでの大きなバッグには機械THD400を使います。この機械では回転式コンベヤで行われる4つのステップでDoypack®をはじめとする成形済みバッグに充填し、溶接技術を用いてシールします。ローディングステーションではFestoのグリッパ(HGPL型)がワークキャリアからバッグをつかみ、オープニングステーションに運びます。そこでバッグは圧縮空気で開かれます。充填は次のステーションで行われます。
Festoの電動シリンダであるEPCOは分注ニードルを正確に配置するために使用されます。最後のステーションでバッグは溶接され、コンベヤに排出されます。EPCOはコントローラCMMO経由で制御され、IO-Link経由で統合されています。THD400でもVTUGバルブターミナルがIO-Linkで空気圧の動きを制御します。
インテリジェントな接続であるIO-Link®はIndustry 4.0向けのセンサやアクチュエータに最適です。複雑な診断を迅速に規格化して伝達し、状態監視コンセプトを実現することができます。Festoはまた様々なセンサシリーズからバルブターミナル、電動アクチュエータ, ステッピングモータコントローラなどのアクチュエータまで多くのIO-Linkデバイスを提供しています。
「FestoのようなオートメーションパートナーのサポートによりメカトロニクスやIndustry 4.0の最新動向を常に把握することができます。」CEOのSylvie Guinard)「私たちの多機能な機械は直感的操作が可能なヒューマンマシンインタフェースを持ち、エネルギー消費量やメンテナンスにかかる時間が少なく、プロセスコストを削減します。」
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活動分野:Doypackやその他のプラスチックバッグ用の充填・包装機の開発と製造