コーヒーの粉, 砂糖, 医薬品など、現在ではほとんどのものが小さくて低価格な小袋に入っています。Bosch Packaging Technologyの新しいフレキシブルなSigpack VPFフラットバッグマシンは適切なパッケージングと正確な混合比率を保証します。世界初の自由に拡張可能な小袋用機械であるこのマシンはFesto Motion Terminalのデジタル式空気圧システムで新たに得られるフレキシビリティを活用しています。
最近の傾向として外出先で軽い食事をとる方が増えています。食品メーカーはそれに応えて「テイクアウトできる食品」を提供しています。これらのメーカーでは迅速かつフレキシブルにフォーマットを変えることができ、数グラム単位の充填量を正確に分注できる包装機を必要としています。その例として挙げられるのがSigpack VPF(Vertical Platform Flatpouch、バーティカル・プラットフォーム・フラットバッグ)です。
これにより食品メーカーだけでなく製薬会社も現在の市場の状況に簡単に合わせて製造を行うことができます。この機械は毎分最大1,800袋を充填するため市場で製造面積1平方メートルあたり最高の製造量を達成します。
採用されているモジュール式コンセプトのおかげでフラットバッグマシンは3〜12レーンを持つことができます。レーンの数は求められる製造量と必要なバッグサイズによって異なります。これは新しい分散型計量システムによって可能になります。各レーンには独自の分注チャンバと製品ストックがあります。
「供給装置の個別化は多くの点でフレキシビリティを生み出します。例えばコショウと塩のような異なる製品を同じ機械で同時に充填することができます。」Bosch Packaging SystemsのプロダクトマネージャであるRolf Steinemann)
低温での長い密封時間によってパッケージの気密性が保証され、高い製品品質が実現します。衛生的で人間工学に基づいたデザインによりSigpack VPFは見やすく、アクセスしやすいため簡単に清掃することができます。「清掃や交換にかかる時間が短いことはシステム全体の効率を高めることにつながります。」Steinemannは強調します。正確な分注, 深いバッグの充填, タイトなシーリングシームにより製品の損失と粗悪品の発生が減少します。これによりメーカーはパッケージングプロセス全体のコストを低減できます。特に製薬業界ではこれらの特性が患者保護に大きく貢献しており、粉末医薬品の過剰投与や過小投与を防ぐことができます。
充填機構には高精度で知られるスクリュー分注システムを採用しています。インテリジェントなトレンド制御により再調整することでより正確な分注が可能になります。「Sigpack VPFの最初の設計ではFestoのバルブターミナルMPAを使用することを計画していました。これによりレーンごとに真空および圧縮空気供給で製品を供給しつつ、2チャンバ分離ができることになっていました。」(Sigpack VPF開発プロジェクトマネージャのMaik Lamprecht)その場合には追加の洗浄コンポーネントとレーンごとに1個の比例バルブが必要になるはずでした。
「Festo Motion Terminalは製品の供給を何倍も簡単にしてくれました。」Lamprechtは報告します。Festo Motion TerminalVTEMを使用することで各レーンをボタン1つで個別に調整できるからだと言います。「使用するバルブプレートの数は3分の1ですみ、フラットバッグマシンには本来、より多くの設計努力をしなければ実現できなかった機能が搭載されています。」(本機プロジェクトマネージャ))
Festo Motion Terminalを搭載したSigpack VPFはプロセス監視のための圧力と真空の測定、フラップの汚染をチェックするためのリーク監視、各レーンでの個別のクリーニング圧力と排出圧力の設定ができます。「Festo Motion Terminalを使用することでプロセスの信頼性が大幅に向上しました。」Lamprecht)
これらの機能を全てカバーするために必要なハードウェアはFesto Motion Terminal VTEMだけです。ここではオートメーション技術では初めてデジタル化された空気圧システムという画期的なコンセプトを採用しています。空気圧機能の変更や新しいフォーマットへの対応はアプリによるパラメータ変更で制御します。調整, 診断, 自己学習タスク用の統合型インテリジェントセンサシステムにより追加のコンポーネントを省くことができ、複雑さが緩和され、注文プロセスが簡素化されます。
Festo Motion Terminalのアプリは最大50個の個別のコンポーネントの代わりになることができ、機械オペレータは個別の機械、ライン全体またはプロセスのステータス情報をリアルタイムで受け取ることができます。これによりコストのかかる機械のダウンタイムを回避し、機械の稼働率を向上させることができます。
アプリを使って新しい機能を素早く有効にできるため
機械開発者は1つの基本となる機械タイプを作るだけで済みます。「将来的にはアプリを選定し、顧客の要求に応じて異なる仕様の機械にすることが非常に簡単かつ迅速にできるようになるでしょう。」プロダクトマネージャのSteinemann) 「比例圧力制御」アプリはSigpack VPF上の真空を介したマルチレーン分注プロセスの製品供給を担当しています。袋のサイズや粉体の組成が変化してもオートメーションプラットフォームは確実に製品を分配し、堅牢な供給プロセスを実現します。
その他の機能としては調整可能なクリーニングパルスと排出パルスがあります。オートメーションプラットフォームは圧力チェックによるフラップ制御で充填プロセスを監視します。圧力と真空の監視により摩耗や汚染を早期に発見することができます。リークコントロールにより安全なプロセスと再現性のある結果が保証されます。クリーニング圧力とブローアウト圧力はレーンごとに個別に調整することができます。
「Festo Motion Terminalによって空気圧システムがIndustry 4.0に対応し、Festo Motion TerminalからのプロセスデータをFesto独自の状態監視プラットフォームで処理できるようになりました。」プロダクトマネージャのSteinemann)
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