超伝導は未来の産業で使用される大きな可能性を秘めています。非接触で物を保管・移動することができ、エネルギー消費も少なく保管のための制御技術も一切必要ありません。ほこりや摩耗のない作業は非常にクリーンな環境で浮上する対象物を搬送するのに理想的です。壁越しでのハンドリングも可能です。
超伝導体は特定の温度以下に冷却されると永久磁石の磁場を内部に固定するという、独特の磁気特性を持つ材料です。これにより目には見えない強い結合が生じます。壁, 液体, 真空の中でも磁石と超伝導体が互いに決められた間隔を保ちます。超伝導体がこのいわゆる転移温度以下である限り、その磁気メモリは磁石のフィンガープリントとその位置を例えそれらが互いに離れていても保存します。
SupraMotionでは-210℃まで冷却されるセラミック素材の高温超伝導体を使用しています。現在使用されている冷却器ではクライオスタット(冷却コンテナ)1台あたりの最大必要電力は40Wです。これにより運転コストは比較的低くなります。浮揚効果自体にはエネルギーも調整技術も必要ありません。
高い熱容量により停電時にも長時間の稼働が保証されます。現在、冷却器の耐用年数は10年以上になっています。
非接触で摩擦のない超伝導浮上は半導体, バッテリー, バイオテクノロジーから製薬, 食品, 医療, ラボオートメーションに至るまで、ハイテク業界における最も要求の厳しい問題に対して的確で実用的なソリューションを提供します。あらゆる種類の汚染を最小限に抑えることで、クリーンで健康的かつサステナブルな将来に必要な高性能テクノロジーと高性能製品の実現をサポートします。
浮揚しているオブジェクトを移動させるテクノロジーにはすでに様々なものが存在します。しかし、超伝導体を使うとまったく新しいプロセスが考えられます。超電導の自動化モジュールはさまざまなアクティブアクチュエータによって実装が可能です。これにより、変わった動きのシーケンスや異なるベアリングのタイプのハンドリングを非接触で行うことができるようになります。最新のSupraMotionコンセプトを使ったSupraCubeなら超伝導体と電気冷却器が分離状態にあるため、最長2時間の自律作業が可能です。
アニメーションでは超伝導技術を使用したさまざまな用途を示しています。
産業オートメーションの分野での超伝導体の使用はまだ開発段階にあります。しかし、今日でもこのテクノロジーを使えば、まったく新しい効率的なプロセスが考えられます。
そのため、パートナーやお客様と一緒にパイロットプロジェクトで実施可能なアプリケーションのアイデアを具体的に調査しています。次の一歩を踏み出し、私たちと一緒に超伝導技術を産業用アプリケーションに取り入れましょう！
Eメールでお問い合わせください： supramotion@festo.com